アレクサンダー・テクニークの会 ブログ

レッスンを始めました。レッスンのご案内、日々の気づきや、思うこと考えることを書きたいと思います。

「痛み」があったのに、気づかなかった。

 最近、私にとって初めての美容院で髪を切ってもらいました。
 ここは、太極拳クラブでご一緒していた方に紹介してもらった美容院。
 (実は、太極拳教室を替わりました。それについては、新しい教室に慣れてからご紹介しますね)

 

 紹介してくださった方はショートカットですが、伸びてもまとまりがある、素敵な髪型のままなのです。すばらしい!何度か誉めたら、「紹介してあげよか?」と、おチャメに笑って「ちょっと高いよ」と紹介してくれました。

 

 確かに、京都の繁華街のおしゃれな美容院なみのお値段。もちろん、東京ほど高くないですよ。東京のこだわりの美容院は、1回のカットが1万円ぐらいするらしいです。
 路地をはいっていくと、小さな美容院がありました。確かにカットは上手。「カットの賞美期限は2カ月」とメモをもらいましたが、1カ月しても、形が崩れない。1カ月半すると、さすがに伸びてきたけれど、そんなに悪くない。

 

 いえ、きょう私が書きたかったのは「痛み」についてでした。

 「人間は2カ所以上、身体に痛みがあったら、そのうちの1カ所だけ、一番痛いところしか痛みを感じない」ということを、ずっと前に医師の堀田先生から聞いていました。

 それが、私に起こったことを、これから書こうと思います。

 

 この美容室では、最初、お客さんの頭皮の状態を「見せて」くれるのです。たいそう値段の高い器機だそうで、どこでもある器機ではないらしい。1センチ弱の管の先についたカメラを頭皮に当てて、頭皮の状態を見る(液晶画面に映ったのを見る)ことができる器機でした。
 私の頭皮は、皮がめくれて痛々しい状態のところが、いくらかありました。
(でも、思ったより、きれいでした。)
 私は最近、ヘナで染めているのですが、それが浸みると痛い。それを話すと、オーナー美容師さんは「頭皮の皮がめくれて痛んでいれば、痛いのは当たり前」と言ってました。ポンポンと言葉を投げるように話す、ここらへんの方言の1つのイントネーションの話し方で話す。

 

 私は自分の頭皮が傷んでいるなんて、思ってもいなかったんです。ずっと若い頃、市販のシャンプーでかぶれてからは、石けんシャンプーばかり使っていました。それが私には洗浄力が強すぎるのではないか、ということでした。
 それなら髪の水洗いがよいのかと言えば、そうでもないらしく、水洗いだけだと、どうしてもベタつきが取れない。そう、取れないんです。私はやったことがあるから知っています。

 

 美容院から帰って石けんシャンプーで洗ってみた。「痛み」らしい痛みは感じないけれど、「かゆみ」はある。「かゆい」から、かいてしまうので、そうすると少し痛い。これでは悪循環。
 迷ったあげく、先の美容院に電話して、適当なシャンプーを紹介してもらった。

 

 そのシャンプーを使ってみた。ひかえめなエッセンシャルオイルの匂い。最初は泡が立たず、2度目でやっと泡が立った。
 洗い流して、ふと「何もない」と感じた。
 え? 以前は何かあった? もしかして、痛かった?
 痛かったのかも?

 何だかホッとして、久しぶりに涙が少し出た。

 

 乾いてくると、頭皮が少し「かゆい」。それについて美容院の方に尋ねました。「頭皮の皮がめくれていたので、どうしても乾燥してくると、かゆいのかもしれません。それは、うちで一番、頭皮に優しいシャンプーなので石けんシャンプーのように頭皮を傷めるほど洗浄力は強くないんです。数日、様子を見ながら使ってみてください」ということでした。

 確かに、2、3日で乾燥あとの「かゆみ」もおさまりました。

 

 それから、そのシャンプーを使い続けています。「浸みて痛くない」ことに、しばらく慣れなかった。これでいいのか?みたいな。

 ここで、私はMなのよ!みたいに言い切る元気は、私にない。
 過去に自虐的にしなければいけない何かが、私にあったのは、確かだったと思う。その尻尾が、まだあった。でも、自虐的な行為は、なくていい。自分自身を大切にすることができないで、自分以外の人を大切には思えない。いわゆる自分の尊厳を守れないで、ほかの人の尊厳を大切になどできない、そこにつながることなんだろう、と思う。

 

 その後、おまけのように、
 私は歯の痛み、実際には歯茎の痛みを自覚したんです。頭皮の痛みがあるときは、思いもしなかったのに。頭皮の痛みが落ちつくと、歯茎の痛みを感じるようになった。
 ここ数年、右側で噛むのが不得意だった。すぐ左側ばかりで、食べ物を噛んでいた。なぜか、理由がわからなかったけれど、頭皮の痛みがなくなって、右の歯茎に傷があることに耐えられなくなった。「痛み」に、もう耐えたくないんだな、私。

 おかしなことですが、本当にあったのです。
 もちろん、これについては歯医者さんへ治療に行きました。