こんにちは、北村綾子です。
アレクサンダー・テクニークといえば「初原的調整作用(プライマリー・コントロール)」というほど、有名になっている言葉です。
F.M.アレクサンダー氏は、以下のように書いています。
初原的調整作用(プライマリー・コントロール)は、私たちが本来もっているものだけれども、大多数の人びとは、その使い方を分からなくなってしまっている。
アレクサンダー・テクニークを開発したのは、以前に経験して失ってしまった「使い方」と機能の状況を復活させたいという要求に対応するためでした。
この要求というのは、
F.M.アレクサンダー氏が俳優として舞台の上で、声が出なくなった。医療機関でも治せない自分の声の問題を、自分自身で何とかしようと彼は決心した。自分自身の声を出す姿を観察し実験を繰り返し、ついに声が楽に出て発声器官が改善された、その方法を見つけました。その経験に基づいて言っています。
F.M.アレクサンダー氏は、初原的調整作用(プライマリー・コントロール)について、
過剰な筋肉の緊張を和らげ、
頭を後ろに引っ張ることもなく、前に突き出すこともなく、首の上で絶妙な
バランスを取り、ほんの少し前に上にいく
そうすると背中が、幅広く長くなる、
その長くなるのを維持し続けることで、手足がついてくる
というふうに、からだ全体に及ぶものとして書いているように、今の私は思います。
初原的調整作用については、彼の観察と実験について書いた文章の中で、説明があります。実験と観察の過程を綴ったものですが、具体的にまとめて「このようなもの」とは書いていないのです。それは、たぶん、この文章の一番下に付け足した「おもしろいこと」に関係があると思います。
私が学び続けることで、私にとって新しい観点が見えてくるかもしれません。初原的調整作用について、とりあえず今のところの意見です。
初原的調整作用(プライマリー・コントロール)をとりもどすと、
からだ(心身)のバランスが良くなります、以前よりも疲れにくくなります
血液循環の改善、内臓が活発に動くことで内部マッサージによって排出が円滑になります、
だから、からだ(心身)が元気になりますね。
F.M.アレクサンダー氏は、おもしろことを言っています。
その人にとって「正しい姿勢」はありません、正しい筋肉協調作用なのです。
「王道、万能薬、大前提」というものはないということです。はっきりとした正確なルールを定めることが出来ないのは、まったく同じ個人というものは、存在しないからです。ある人に言える指示が、別の人には、まったく有害である可能性があります。
何とも不思議で魅力的なものです。
この初原的調整作用(プライマリー・コントロール)という言葉は、F.M.アレクサンダー氏の造語なのです。本来私たちが持っている調整作用、すばらしい力を私たちは持っているのです。
それでは、これで終わりますね。ありがとうございました。